この「速水八犬伝」の著者です、つまり私自身です。
著書に自身を登場させるのは「ユートピア」を覗かれる以上に恥ずかしい事だと想っています。
個人的な意見です。
さして、紹介する事もなきような些末な女です。
「速水宗家」の次女です。
琴音という姉と、文音というはねっかえりの妹がいます。
私は分家の出身であり、速水直系の血ではありません。
14の頃、「速水宗家」の試練を受け、次期当主である琴音姉さんの保険として、「速水宗家」に迎えられました。
「音」の字もその頃にいただいたものです。
親からいただいた名は■■■ですが、これは速水において畏れ多い名ですので「寧」に改名されています。
「速水宗家」の価値観とは相容れません。
それは14までの俗世生活を価値観の基盤にしているからだけでなく、”■■■■■■犠牲は已む無し”とする宗家の価値観が私には受け入れ難いのです。
甘えた考えだと分かってはいますが、無垢な■■■■■■■■■■繋ぎ止める理由が、私には見つからないのです。
「速水八犬伝」 (著者:速水寧音)より